半導体の発明者は一体誰なのか
半導体の発明者は誰?
半導体はパソコンやスマートフォンなどをはじめとして多くの機械に入っており、今や私達の生活に欠かせないものになっています。しかし、名前を聞いたことはあっても半導体について詳しく知らない方も多いと思います。そこで今回はそんな半導体についての基本的な説明と発明者について詳しくまとめていきます。
そもそも半導体とは
半導体とは常温での電気伝導率が、電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間にある物質です。低温の状態ではほとんど電気を通さないものの、温度が上昇していくほど伝導率が増すという仕組みがあります。代表的なものはケイ素、マグネシウム、セレンなどで、これらを用いてICやダイオードが作られています。
半導体の歴史の始まりは?
実は半導体の歴史は明確に決めることが出来ません。半導体の特性の1つが発見されたのは1821年にまでさかのぼりますが、現代の半導体の基礎であるダイオードの仕組みが最初に発明されたのは1874年です。さらに電気の流れをコントロールするトランジスタが開発されたのは1947年です。今回はこのダイオードとトランジスタの発明者に焦点を置いて説明します。
フェルディナント・ブラウン
ブラウンは1874年に硫化金属に金属針を接触させると電気が片方だけに流れて整流される作用があることを発見しました。これがダイオードの最も原始的な形です。その後1899年に鉱石整流器の特許を取りました。その10年後の1909年には無線電信の開発に寄与した功績が認められてノーベル物理学賞を受賞しました。ちなみにテレビの「ブラウン管」はこのブラウンの名前から取られています。
ウィリアム・ショックレー
ショックレーは1938年に半導体の増幅器の開発を始めました。その後1947年に同じ研究所のバーディーンとブラッデンによって点接触型トランジスタが開発され信号の増幅作用が確認されましたが、それが壊れやすく量産も難しいことからショックレーがその翌年に接合型トランジスタを発明し、こちらのトランジスタが急速に広まっていきました。ショックレーはその後も半導体の研究を続け、1956年にノーベル物理学賞を受賞しました。
まとめ
半導体が最初に発明された時期ははっきりと決めることはできませんが、半導体の基礎を作りあげたのはフェルディナント・ブラウンで、量産できるトランジスタを発明し半導体の普及に貢献したのはウィリアム・ショックレーであり、この二人が現代で使われている半導体の発明者と言っていいでしょう。