最近のインドの経済発展を疑う人は、もう誰もいない。なぜならインドではIT産業が非常に盛んであり、IT・インターネットによってインドの経済は急成長しているだからだ。インド人の大多数が信仰しているヒンドゥー教には、「カースト制」という社会身分制度が昔からあり、不合理な差別に苦しんできた。今でも、この「カースト制」は依然としてあるが、IT産業の発展で、崩壊しつつあるという。これについてもっと詳しく解説していきます。

カースト制とは

まず、インドの事情を知るために「カースト制」について知っておくべきです。

「カースト制」とは、インド人がインド人の大多数が信仰しているヒンドゥー教の特徴的な慣習で、社会的身分によって人々をヒエラルキー毎に分けて、職業や居住の優遇に制限をかけること。インド国内では、このことを「ヴァルナ」「ジャーティ」と呼びます。

１９５０年には、憲法で「カースト」による差別を違法としたものの、依然としてこの慣習は強く根付いています。

インドでITの発展によりカースト制が崩壊しつつある

今までは「カースト」によって差別され、社会的地位が低いとみなされてきた人々も、デジタル社会におけるIT技術者の需要の増加、そして今まで「カースト」による差別をされてきた会社に囚われない職業の増加により、その階級制度が取り壊されてきています。

それは社会的身分という呪縛を受けながら職業を選ぶのではなく、自分の能力によって仕事を選ぶことができるようになってきた背景があります。

世界で１割はインド人プログラマーと言われている

デジタル社会に生きる現代では、「IT」の需要は高く、開発エンジニアの年収はひと際高いのが現状です。これを踏まえた上での驚く点は、世界のプログラマーのうち約１割はインド人だといいます。言い換えれば、プログラマー１０人の内、１人はインド人という割合であるため、インドでプログラマーの供給が非常に高いのが分かるだろう。

まとめ

今までどんなに優秀な人材であり、能力があったとしても、「カースト」がある限りは良い職業に就くことはできなかった。しかしインドでITが発展し、世の中の仕事の仕方がインターネットにより変化したことによって、この慣習は崩壊しつつある。この様に、多くのインド人がインターネットによって生活の水準を上げられれば、インドのIT産業はこれからも発展し続けるだろう。